(……信じられない)
竹中半兵衛はゴクリと生唾を飲んだ。
半兵衛はあまり取り乱す性質ではない。どちらかといえば、落ち着いているほうだ。
だから今の状況に対しても普段通りに彼と、秀吉と接すればよい。
そう思うのだけれど。
「………」
秀吉の手が、袂を割って肌をまさぐっている。
***
今夜、初めて寝所を共にした。夕餉のあとに、「今夜我の部屋に来い」と言われた時点で、彼が何を欲しているのかわかった。
それは半兵衛が痛いほどに切望んでいたことでもあったので、半兵衛はその場で飛び跳ねたい気持ちにすらなった。
だがいざ部屋に入ると、秀吉はあぐらを組んで固まっていた。そんな彼を前にして、半兵衛も息を詰めて固まるしかなかったのだ。
秀吉と半兵衛はキチンと敷かれた布団の上で、向き合って座ったまま、お互いどうもビクビクしていた。
「もう寝るか」
「そうだね」
ホッとして微笑えたのは良いが、秀吉が灯りを吹き消し、布団に入り、背中合わせに横になったところで、また吐き気がするほどの緊張感は襲ってきた。
このまま抱いてもらえず帰されるのではないだろうか。いっそ泣きたい半兵衛の背中を、秀吉はじっと見ている。
やがて、秀吉の手が動いた。
***
無言のままの秀吉に、半兵衛も息すら満足にできずにいた。
背中に、秀吉の鼓動が響いている。ああ秀吉、僕の心臓も君の心臓のように暴れているのだろうか。秀吉は半兵衛の左胸に手を当てたまま、暫しじっとしていた。
「クッ」
肉芽を擦るように触れられた。
肩が、無様なくらい震えた。
秀吉は僕が怖がっているものと思ったらしく、一旦愛撫を止めると、ぎゅっと抱きしめてくれた。
その一連の動作が、先ほどよりは遠慮ない。
半兵衛は優しい秀吉に安心し、また彼に対し強い信用を感じ、秀吉へ向き直った。
2009/5/1 続きも書くかも…!(えろすが書きたくて書きたくてどうしようもない)