「眠れませんなぁ」
「そうだね」
「竹中どの、眠いですか」
「んー」
「しりとりでもしますか」
「……」
「では竹中どの、囲碁などは」
「……子供かい、黒田くんは」
「竹中どのよりは若いですよ」


ちっと舌打ちが聞こえた。
眠れぬ夜に飽き飽きした黒田官兵衛は、隣の布団におさまっているかの天才軍師、竹中半兵衛をおちょくるのに精を出している。


「こうも眠れぬといささか退屈です」
「僕は寝るよ」
「平和ボケ、ですかね。戦も久しくありませんから」
「いいことだ」

黒田官兵衛はムクリと布団の上に起き上がった。

「竹中どの、一緒に夜更かししませんか」

半兵衛の掛け布団に伸びた手は、布団の主によってバシッと叩かれた。
ややあって、……ちっ、と暗闇に舌打ちが鳴った。



2008/11/17
官兵衛は豊臣の希少なツッコミでもいいし、半兵衛を凌ぐ腹黒ボケでもいい